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投稿日時:2018年11月16日

保育士資格と幼稚園教諭免許はどう違う?

管轄の違い

保育士と幼稚園教諭では、管轄が異なります。まず、保育士は厚生労働省の管轄です。そのため、児童福祉法に基づいて保育を行います。一方の幼稚園教諭は、文部科学省の管轄になるため、教員という立場です。よって、学校教育法に基づいて教育を行います。

担う役割の違い

保育士が対象とする子どもは、1歳未満の乳児から就学前の幼児、または、18歳未満の少年です。これらの子どもたちに対し、保育所や児童養護施設などで、保護者に代わり保育を行います。そのため、食事や排泄などの基本的生活習慣を子どもが身につけられるよう、援助を行う役割があります。子どもを預かる時間は最長で12時間と長く、中には深夜に子どもを預かってくれる施設もあります。学校のように夏休みや冬休みなどはなく、通年で保育が行われるのが特徴です。保育士は子どもの福祉も重んじ、両親と離れて過ごす時間の長い子どもたちのために、心の安定にも力を注いでいます。仕事が忙しく、行事などにもなかなか参加できない親に対しては、連絡帳などを使って日中の子どもの様子を伝えるなど、こまかな配慮も必要でしょう。
一方、幼稚園教諭が対象とする子どもは、満3歳から就学前の幼児です。子どもを預かる時間も1日4~5時間程度と、保育士と比べるとだいぶ短いでしょう。ただし、中には園長保育を行い、19時頃まで子どもを預かってくれる幼稚園もあります。また、小学校や中学校のように、夏休みや冬休みなどもきちんと設けられています。幼稚園教諭の働く場所は、主に幼稚園です。幼稚園は、児童福祉施設とされる保育所に対し、幼児を保育するだけではなく、子どもの健やかな成長のための教育を担っていくという役割があります。そのため、単純に子どもに生活習慣を身につけさせるだけではなく、知育や運動、他にも社会性の発達を重視したさまざまな活動などを行います。これらのことから、幼稚園教諭は教師としての力量も求められるといえるでしょう。

取得するための難易度の違い

保育士として働いていくためには、保育士の国家資格を取得しなくてはなりません。資格取得方法は大きく分けて2つあります。1つ目は、厚生労働大臣指定の指定保育士養成施設に該当する大学、短期大学、専門学校などで、定められた課程を履修し卒業する方法です。2つ目は、国家試験である保育士試験を受験して合格する方法です。受験資格は、学校教育法に定められている大学、短期大学などで決められた課程を履修している、または、児童福祉施設などで実務経験があることです。他にも、専門学校を中退していたとしても、修業年数が2年以上であれば受験可能などの条件がある場合があります。
一方、幼稚園教諭として働いていくためには、幼稚園教諭一種免許状、二種免許状、専修免許状のいずれかを取得しなければなりません。一種免許状は幼稚園教諭養成課程のある大学、二種免許状は文部科学省が指定する短期大学などを卒業することで取得できます。専修免許状に関しては、幼稚園教諭養成課程のある大学院の修士課程を卒業することで取得できるでしょう。また、保育士として実務経験が3年以上ある人は、幼稚園教諭免許の認定試験に合格することで、二種免許状を取得することができます。
ちなみに、認定こども園法の改正によって、平成32年3月までは、幼稚園教諭免許の取得に特例が設けられています。この特例は、保育士資格の免許・資格を持ち、実務経験3年以上を有する人が対象です。対象の人は、大学で指定の8単位を修得し、各都道府県教育委員会における教職員検定を経ることで、都道府県教育委員会から幼稚園教諭免許状が授与されます。

自分の目的に合ったものを選ぼう

保育園は養護、幼稚園は教育を主な軸としています。しかし、どちらにおいても子どもの日々の成長に関わっていく仕事という面では変わりありません。子どもと関わる仕事がしたいのであれば、どちらも魅力的な仕事です。自分の目的に合った資格を取得し、充実したライフワークを送りましょう。

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