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投稿日時:2018年11月16日

保育士に残業はある?保育以外の仕事とは

残業の内容

保育士は子どもと遊ぶだけの仕事ではありません。子どもの食事、トイレの補助や日常生活のサポートも行います。それに加えて、連絡帳の記入やイベントの製作物作成など、毎日膨大な雑務に追われることもあるでしょう。
基本の勤務時間は8時間となっていますが、延長保育を実施している園では、12時間近く保育活動を行っています。子どもがいる間は、お世話をすることが最優先となるため、なかなか雑務に手を付けづらいのが現状です。つまり保育士は、「子どもの面倒を見る」以外の仕事が、残業として発生しやすい環境にあるのです。
具体的な残業の内容としては、書類の作成とイベントの準備が挙げられます。保育施設では、行政に提出する書類が多いため、それらを園児の分だけ記入・提出する必要があります。また、これらの手続きは卒園の3月、入園の4月に集中するため、春先は残業が発生しやすい傾向です。また、保育園では定期的にイベントを開催することがほとんどです。保護者見学会、運動会、クリスマス会など、イベントを開催するたびに、保育士の負担は増加し、残業に繋がっていくのです。

残業時間はどれくらい?

国の統計によると、保育士の平均残業時間は1カ月で約4時間という結果です。一見残業時間が少ないように感じますが、実はこれには理由があります。
保育士の残業は、持ち帰って行うケースも多いため、実際はサービス残業が発生しているのです。園によっては、サービス残業が月に40~60時間に達するところもあります。1日に換算しても約2~3時間と、かなり多いことがわかるでしょう。サービス残業の場合は、給与が発生しません。もともと保育士の給料が低いことが問題になっていますが、サービス残業の時間が多いことも、その一因です。
保育園での仕事が終わった後、図書館で読み聞かせ用の本を借りたり、イベントに使う道具を買いに行ったりすることもあります。こういった保育園外での残業時間が多いことが、保育士という仕事の特徴となっています。

残業を減らすためのコツ

残業を減らすためには、保育士自身の工夫と保育園運営の見直しの両方が必要です。
まず保育士側は、「持ち帰り残業をしない」ことを心がけます。保育士として働く人は、子どものために頑張りすぎてしまう人が少なくありません。子どもたちが喜んでくれるようにと、ついつい手の込んだ製作物を作ってしまうこともあるでしょう。特に家に持ち帰って仕事をすると、プライベートな時間を削って仕事をしてしまいがちとなります。そんなときは、メリハリをつけて働くことを意識しましょう。すべてを手書き、手作りするのではなく、既製品の活用や使いまわしを上手に取り入れることで、業務量を減らすことができるはずです。
運営者側としては、保育士の雑務を減らす仕組みを作り上げることが大切です。雑務を専門に行うスタッフを採用する、イベント運営を外部の業者に依頼するなど、保育士が「子どものお世話に集中できる環境」を整えることで、残業時間は大きく削減できます。

残業削減に取り組む保育園を探そう

残業時間は、保育園によって大きく異なります。より良い環境で働くためには、残業削減に取り組む保育園を探すことが重要です。最も重要な点は、保育士の数です。子どもの人数に対して、余裕を持った人員が配置されている園であれば、保育士一人ひとりの負担は軽くなります。また、事務員が多く在籍している園も、残業削減効果が見込めます。
書類の作成や入室記録をIT化している園も、残業が少ない傾向にあります。保育園は昔からの慣習で、手書きが好まれる傾向にありますが、手作業は時間がかかりやすく、残業にも大きく影響してきます。積極的にパソコンやタブレットなどを用いて、デジタル化を進めている園は、保育士の働き方に配慮しているといえるでしょう。
残業が少ない園を探すときは、見せかけの残業時間にとらわれてはいけません。サービス残業が蔓延している保育の現場では、保育園側の具体的な取り組みを知ることが大切です。<

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