投稿日時:2018年7月12日
保育士の仕事は過酷?保育士の仕事の大変なところ
保育士の大変なところ1:人間関係
保育士の職場は、保育園の場合がほとんどです。保育園は圧倒的に女性が多く、女性社会といえます。もちろん職場の雰囲気がよいところもありますが、保育園によっては、園長や先輩に気を遣わなければならなかったり、仕事上で失敗すると同僚から陰で悪口をいわれたり、いじめられたりすることもあります。また、子どもだけではなく、保護者とも信頼関係を築いていかなければならない難しさもあります。保護者のなかには無理な要求をしてきたり、厳しい言葉を投げかけてくる人もいますので、対応に苦慮することもあるでしょう。
保育士の大変なところ2:勤務時間と賃金
保育士の仕事は勤務時間が長く、賃金が安いといわれています。ここでは、私立保育園のなかでも運営主体が社会福祉法人の保育園と株式会社が運営している保育園の、勤務時間と賃金を説明します。まず、社会福祉法人と株式会社の違いを簡単に説明すると、社会福祉法人は「非営利団体」、株式会社は「営利団体」になります。社会福祉法人の運営する保育園は、地域に根差した比較的大規模な保育園が多いです。一方、株式会社が運営している保育園は、事業所内保育園など小規模な保育園が多いのが特徴です。
勤務時間は、社会福祉法人の場合、職員数が多いため職員同士が休みをカバーしやすく、株式会社の場合は最低限の職員数のため、急な休みがとりづらいといわれています。保育士はやらなければならない仕事が多いので、残業が多くなったり、ときには仕事を持ち帰って家でやらなければならないこともありますが、株式会社が運営する保育園ではITを取り入れるなど、業務を効率よく行おうとする傾向があります。
賃金については、社会福祉法人の場合、平均月給17万+平均賞与3~4カ月分=平均年収250~270万で、株式会社の場合、平均月給20万+平均賞与なしまたは1カ月分=平均年収240~260万になります。責任の重い仕事なのですが、他の職業と比べて保育士の賃金は安い傾向にあります。
保育士の大変なところ3:体調管理
保育士は体調管理が難しいです。保護者がどうしても仕事を休めないことが多いため、子どもが少しくらい風邪をひいていたり、体調が悪そうだったりしても保育園へ登園させる人も少なからずいます。保育園では集団生活をしていますし、子どもは免疫力が低いので、たとえば誰か一人がウイルス性の病気にかかると、あっという間に園内に広まってしまうこともあります。また、保育士の仕事は肉体労働が多いので慢性的に疲労が蓄積し、免疫力が低下していることも多いのです。そのような環境のため、保育士も病気にかかるリスクは大きくなります。しかし、保育士が不足していて、ギリギリの人数で回している保育園がほとんどです。自分が休むと他の保育士に迷惑がかかってしまうからと、なかなか休みをとりにくいという現状が多いとされています。
実際の保育士のエピソード・苦労話
保育士は毎日のスケジュールが決まっていて、そのなかでやらなければならないことがたくさんあって忙しいのですが、行事の前になるとさらに忙しさに拍車がかかります。たとえば、お遊戯会の前には子どもたちの衣装作りをすることがあります。深夜まで残業し、それでも終わらない場合は、家に持ち帰って作業の続きをしなければなりません。何よりも、お遊戯会に間に合わせないと大変なことになるからです。徹夜をしてミシンをかけ、何とかお遊戯会に衣装を間に合わせたというような話も珍しくありません。
やりがいが多いぶん人と直接関わる仕事ならではの苦労もある!
このように、保育士の仕事は子どもたちだけではなく、職場の人、保護者など、多くの人と直接関わる仕事です。そのため、人間関係で苦労することがないとはいえません。また、昨今は徐々に改善されてきていますが、勤務時間や賃金、体調管理など、過酷な環境で働かなければならないことが多いのです。しかし、保育士の仕事を選んだ人は、子どもの笑顔と成長を間近で見ることができるというやりがいや喜びを感じている人がほとんどでしょう。直接子どもと触れ合うからこそ、充実感を得られる仕事ともいえます。やりがいが多いぶん、いろいろな苦労もあるのが保育士という仕事なのです。